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Yahoo!基金助成事業報告「未来をひらくプロジェクト」

「笑顔が見たい」福島に集うボランティア

2014年度Yahoo!基金の助成団体の1つは、住民避難が続く福島県南相馬市で活動するNPO法人災害復興支援ボランティアネット、通称「南相馬市ボランティア活動センター」です。「災害ボランティアセンターが、まだあるの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。岩手県や宮城県と異なり、南相馬市小高区は福島第一原発事故の避難区域にあたり、ボランティアのニーズは「これから」なのです。

「竹切り」は重要な作業

災害復興支援ボランティアネットが取り組む活動 2015年4月下旬の快晴の朝。南相馬市小高区のセンターに集まったボランティアが、作業ごとにグループに分かれ、出発しました。大型バスで移動した20人以上の作業は「竹切り」。ある民家の裏山の竹を伐採して運びます。業者が除染するため、事前に必要な作業だといいます。女性もスムーズに作業していました。

別のグループは、車で30分ほど山間部に入った民家の片付けでした。実は、民家は「帰還困難区域」にあたり、短期の再建が困難な状況です。時間が経ち処分せざるを得ない家庭用品を、リーダーが的確に指示を出し、片付けていました。アルバムなど大切なものはもちろん、仕分けします。

市民からの依頼は、避難先から帰るためもあれば、逆に、帰還をあきらめた自宅の片付けの依頼もあるといいます。「大切な家財を捨てたり農業をあきらめたり、相当つらいと思います。少しでもつらさを減らすお手伝いができれば」と代表の松本光雄さんは話します。

いまだ不足するボランティア

災害復興支援ボランティアネットが取り組む活動 千葉県から訪れた山森絵仁(えに)さんは、2回目のボランティア参加です。「知りあいが少なくて最初は不安でしたが、実際の仕事はスムーズでした。わいわい話したり飲んだりできて楽しいです」と話します。東京からの平光しおりさんは、昨年まで関西に住んでいたといいます。「西日本にいると被災地はたまに思い出す程度でした。現地で実際に生の話をきいて、実感がわきました。お会いする方はみなさん、とても元気ですね」と驚いた様子でした。

センターの立ち上げは2011年5月。宮城県や岩手県よりやや遅い形です。しかし今も、被災地の重要な役割を担い続けています。公平性が求められる行政では対応に限界があり、企業は利益が見込めないと動きは鈍いもの。「きめ細やかに対応できるのがボランティアの特長」と松本さんは話します。

災害復興支援ボランティアネットが取り組む活動 「これがニーズです」。

松本さんが分厚いリストの束を示しました。「平日は1日3件程度しか対応できていないが、依頼は10件以上くることも」。週末は首都圏からグループで訪れる人も増えますが、平日は個人での参加しかありません。ボランティアが不足なのです。

「しかも、この地域はまだ、住民が戻っていない」。

南相馬市小高区は、2016年4月に住民が帰還できる予定です。現在は、帰還という「スタート地点」にも立っていない状況なのです。

ボランティア終了後の楽しみ

災害復興支援ボランティアネットが取り組む活動 ボランティアを終えてバスで首都圏に帰るグループは、全村避難が続く飯舘村に立ち寄りました。日中は自由に立ち入りできる村に、2000本以上の桜を鑑賞できる場所があるのです。

「復興の桜守る会」の会田征男さんが「ようこそいらっしゃいました」ともてなしました。「都会の人との交流で、村の人の心に希望を作らないといけない」と話します。満開の時期は過ぎて葉桜でしたが、桜のもとでは地元住民の踊りも披露され、参加者と住民が話に花を咲かせました。

今回のように、ボランティア主催者側が、花見など季節に応じた魅力をボランティア作業以外に用意するツアーもあります。女性の参加者も目立ちました。力作業が不安でも、片付けなどみんなが参加できる作業も多いといいます。

ボランティアの今後

災害復興支援ボランティアネットが取り組む活動 震災から4年が過ぎ、センターの課題は、維持する資金や人員をどう確保するかだといいます。また、参加者の減少傾向も悩みの種です。「冬から春になると、毎年参加者が増えたのですが、今年の4月は回復しなかった」と松本さん。ボランティア「風化」の1つの現実です。

いま一番訴えたいことを、松本さんに伺いました。「福島、東北を忘れないでほしい。同じ日本の中ですから」。センターのスローガンは「出来る人が、出来る時に、出来る事をする」。「住民の方の笑顔が戻るのが復興だと思います。それまで、がんばりたい」と話します。

明日も、小さな笑顔を積み重ねようと、ボランティアが朝に集まります。

特定非営利活動法人 災害復興支援ボランティアネット

NPO法人災害復興支援ボランティアネット、通称「南相馬市ボランティア活動センター」は南相馬市の復興支援の為に設けられた施設です。

南相馬市ボランティア活動センターでは現在、以下の支援を求めています。

〜災害復興支援ボランティアネットからのメッセージ〜
≪ 急募 ≫ 有償ボランティアスタッフ募集
まだまだ終わっていない復興現場の最前線で内勤スタッフとして活動してみませんか?
ボランティアセンター内で被災者さん達の生の声を聴き、スタッフとして頑張りたいという熱いハートのある方を募集しています。
週2日~1か月以上 相談に応じます。
後継者の育成や企業研修としても最適の環境です。
宿泊設備も整っていますので、是非トライしてみて下さい。
きっと将来の糧になることでしょう!

併せて≪ ガテン系のボランティア ≫も絶対数が足りません。
震災の風化でしょうか。被災者のニーズも山積しています。
現在、依頼残が130件ほどあります。
ご協力を御願いします!

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