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評議委員

Yahoo!基金では、皆さまより信頼いただける団体になることを目指し、2019年7月より評議委員に就任いただきました。 各評議員からのYahoo!基金の活動についてのご意見をいただいています。

評議委員からのご意見(五十音順)
日本ファンドレイジング協会代表理事 鵜尾 雅隆委員
一般社団法人DSIA 代表理事 、同志社大学政策学部教授 服部 篤子委員
朝日新聞論説委員 前田 史郎委員

※いただいたご意見は原文のまま掲載しています。

日本ファンドレイジング協会代表理事

日本ファンドレイジング協会代表理事  鵜尾 雅隆委員の写真 Yahoo!基金が100万人を超える寄付者に寄付の機会を提供していることは、日本で高まりつつある社会貢献意識の中で、とても重要な意味があると思います。また、ITを活かした社会課題解決に向けた助成などのさまざまなプログラムを持っていることも本業との相乗効果性を感じてよいと感じました。
 ここでは、さらなる進化の可能性について考えてみます。
世界的な寄付の進む仕組みの中で、Yahoo!基金のような「寄付を仲介する仕組み(寄付プラットフォーム)」というものの役割が再評価されてきています。こうした寄付を仲介する仕組みには、直接個々人が個別の組織に寄付することに比べて、いくつかの価値を付加する可能性があると言われています。もちろん、今のYahoo!基金が提供している、「寄付者に対して、安心して簡単に寄付ができる機会を提供する」という基本的な役割機能は重要なその一つですが、さらに、それに加えて、次の3つがあります。

(1)スケール効果:多くの個人の少額の支援をまとめるだけではなく、いろんな団体を支援した結果として、全体として起こった変化や成果をまとめて寄付者に伝え、達成感を感じてもらうことができるということです。例えば5つの団体を支援して、「5団体合計で300人の学生が被災地支援活動を行った」というような見せ方です。1つひとつの団体の活動は規模が小さくでも、まとめるとより成果を感じます。これが、一人の少額の寄付では難しくても、力をまとめて実現できることです。
(2)成果最大化効果:寄付プラットフォームがお金の支援をした団体にボランティア派遣や経営力・コミュニケーション力を高めるなど、複合的な形での成果を生み出す支援を付加することで、寄付者にとってのインパクトを大きくできるということです。
(3)マッチング効果:今まで寄付者が出会ったことのない現場の団体との新しい出会いやつながりを生み出すことができる(マッチング効果)というのも寄付プラットフォームの重要な役割です。Yahoo!基金が「目利き力」を発揮して信じるに足る団体を支援し、つなぐことで、100万人の寄付者が新たな発見をするわけです。

こうしたいくつかの付加価値の可能性をどう考えていくかということが、ひとつのポイントかなと感じました。いずれにしましても、2000年代初頭から今日に至るまでの日本のオンライン寄付をリードしてこられたYahoo!のこれからのチャレンジに期待をしています。

一般社団法人DSIA 代表理事 、同志社大学政策学部教授

一般社団法人DSIA 代表理事 、同志社大学政策学部教授 服部 篤子委員の写真 Yahoo!基金の活動は、緊急時の義捐金の提供やマッチングギフトに加えて助成活動に特徴があります。「知らせる力プロジェクト」など情報発信者の発掘、そして復興活動に取り組む市民団体へのヤフー社員の応援は、ヤフーならではの協働支援です。この包括的な活動は、団体の成長と活動の「波及効果やインパクト」を高めることができ、今までの市民活動だけでは十分にできていないところでした。

2018年度の災害時に8億円以上の義捐金が集まったことが示すように、Yahoo!基金が継続してきた防災減災の活動は広く認知され信頼を得ています。このことは、いくつかの大きな意味を持っていると感じています。
日常的に使用するインターネットを通じた寄付がしやすい環境を創ったことです。寄付文化の醸成につながると期待しています。
また、各地で発災する自然災害に自分自身はどう向き合うことができるだろうかと感じている人々の思いの受け皿として、民間企業が大きな役割を担うことです。

「東日本大震災復興支援助成プログラム」や「被災地で行う学生ボランティア助成」は、被災地の風化を防ぐとともに、復興に長い年月を必要とすること、そのための人材が必要であることを再認識させてくれました。各自が防災減災の意識を持ち続けることは容易ではなくこのような継続した発信が寄与すると考えています。そして、地域復興は、被災地だけではなく、いずれの地域においても学びあいから始まることを気付かせてくれました。Yahoo!基金は、民間企業が推進する「公共」活動のひとつのモデルといえるのではないでしょうか。今後のチャレンジは、ITやテクノロジーを生かしたさらなる防災減災活動の発掘と推進だと思います。

朝日新聞論説委員

朝日新聞論説委員 前田 史郎委員の写真 気候変動による災害の激甚化で、これからは外力から受ける影響をいかに最小限にするか、減災のための知恵を試される時代だ。
 Yahoo!基金は、活動テーマとして「緊急支援」「復興支援」と並び、「防災・減災支援」を掲げている。事前防災の考え方を3つの方針の一つに組み入れたことは、支援の方向性として時宜にかなっている。
 同基金の2018年度の寄付総額は約8億7500万円で、配布先は西日本豪雨関係が最も多く6億円余りだった。国内外で支援の実績を持つ中央共同募金会やピースボートといった全国組織だけでなく、地元で幅広く助言、援助事業を進めるひろしまNPOセンターや、岡山NPOセンターなど、地域に根ざして活動する民間団体も対象とした。それぞれに特色を生かした支援活動が期待でき、バランスに配慮した配分といえる。

2018年は、北海道と大阪で大きな地震があり、どこにいても地震のリスクをともなう地震大国の怖さを改めて知った年でもあった。支援先に大阪府と北海道が入ったのは当然だろう。被災者生活再建支援法では、家屋の全壊と、大規模半壊の世帯が支援金の支給対象となるが、半壊は対象外だ。国の対応が追いつかないなか、空白を埋める必要性は高い。住宅は生活の基盤である。浄財の活用は、困っている人に寄り添う緊急性の高い取り組みだ。

復興支援では、これまで継承をテーマに活動する三陸の民間団体が、主な助成先として選ばれてきた。18年度は「釜石市」と「おらが大槌夢広場」を継続した。大津波により住民の1割が犠牲となった大槌町と、児童・生徒の多くが避難して助かった釜石市。どちらも防災教育に欠かせない重い教訓である。息長く目配りしていきたい。今後の課題は継続だ。
  
2018年度の募金総額は昨年の3倍にのぼったが、大きな災害がなくてもお金が集まる「寄付文化」の定着が求められる。
 阪神大震災ではボランティア元年、東日本大震災では寄付元年といわれた。これからは募る側が特長を生かした寄付のあり方を進化させる必要がある。Yahoo!基金は、自社のホームページを通じ、特に若い世代が簡単な操作で寄付行動を起こせることに大きな特色がある。その強みを生かし、さらに裾野を広げるべく、「知らせる」ことにいっそう力を入れ、制度の浸透をはかってほしい。

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